MOBILE
qrcode
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
LINKS
ARCHIVES
CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>
CATEGORIES
SPONSORED LINKS
PROFILE
OTHERS
 
Harvest For The World
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
マイナスセブンデイズ .32
「ああ、良かったやん。何かあっちん男ん方が危なそうな感じやったけん」通話口の奥で恭子は笑った。「真希にはセンパイが居るし、何かされたらどうしよかっち思いよったんよ。でもそんなんある訳無いわな」
 突然、真希は泣きそうになった。「うん。じゃあね」とだけ言い電話を切った。バイト先のセンパイである恋人を裏切ったなどという意識は無かった。罪悪感に苛まれている訳でもない。ただ、付き合っている男が居るにも関わらず、別の男に押し倒され簡単に押し入られてしまう自分の曖昧さにやり切れなさを感じたのだった。そういうややこしい事に、自分は対応出来ないと思った。バイト先の男に何と言おう? そもそも昨夜の事は伝えるべきでは無いのではないか? ではどんな顔をしてこの次、付き合っている男に会えばよいのだろうか。どんな顔でセンパイに抱かれればよいのだろうか。真希の曖昧は苦痛となり、それは耐え難いほどだった。それは余りに激しく、自分自身の生をも彼女が憎み止まぬように感じるほどの痛みだった。男に押し入られ抱かれたその暗く狭い部屋の中で、ひっきりなしに暗い目をするだけだった。自分のような生きていようがいまいが何の意味も価値も持たぬ者の、その体だけに執着しようとする男たちが煩わしいのだった。夢とか希望などと言ったものが無い出来の悪い自分だからこそ、男たちは体にだけ纏わり付こうとするのかと思った。
| 17:00 | 21:00 | comments(0) | - |