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孤独のローディ .121
 駐車場には六時前に落ち合い、開門と同時に大西と二人で場所取りに走った。応援を合わせても五人の小部隊なので、それほど広くは敷地を必要としないのだが、やはりスタート地点からは近い方が良い。目ぼしい位置にさっさとシートを敷き、八人用のテントを置いた。チームで乗り込む普段のレースとは状況が異なり人手は無いものの手馴れたものだった。兎に角、準備を済ませレース前の調整に専念したいのだった。仕上げにクーラーボックスとローラー台を置いた。
 本部から各チームに配された計測器を手に、
「初めは辻さん。アンカーは彼」
と大西が健児に言った。ローラーを回し始めた健児は一つだけ頷いた。
 スタート四十分前。健児は心拍を上げた。緊張している。いつものレースよりも息が切れるのだった。水っぽい汗が止め処なく噴き出る。しかし喉が渇かない。体調が整っていないと思った。ローラーでのスプリントを終え、ゆっくりと心拍を下げた。集合のアナウンスが掛かり始める。健児は静かに脚を止めた。
「なるべく長めに引っ張ります」バイクを下ろしながら彼は傍らの大西に言った。
「悪いね」と大西が答える。
 スポーツバッグを探り包装されたままの黒いジャージを引っ張り出した。北野さん着いたら渡してください。大西に北野淳のチームジャージを託した。
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