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孤独のローディ .141
 最初の周は番手を維持する事に終始しラップは気にしなかった。二周目、四名で成るローテーションを形成し三分八秒で周回を終えた。残り五周だった。健児は一回目のアタックを掛け、先行のローテーションに加わった。二分四十九秒、二分五十三秒、残りは三周となった。グループのスピードは速く、脚には余裕が無い。ホームストレートに差し掛かり庄一郎のサインが目に入った。残り二周。自分が十番手である事を知った。二分四十三秒。グループの中で自分が最も脚の無い事を健児は知っていた。しかし彼は二回目のアタックを仕掛けた。先頭グループの後ろ姿が見えたからだ。飛び出した健児を毒づく様な声が背後に聞こえた。構っていられなかった。ただ真っ直ぐ走るしかないだろう、そう思った。庄一郎の言葉を思い出し、上体の力を抜いた。太腿が肋骨にあたる。全身で加速を感じる事が出来た。彼の人生で二度目に経験するスピードだ。風を真正面に受けていた。だが誰も彼のアタックを潰す事は出来なかった。
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