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孤独のローディ .122
 再度、スタート地点への一走集合アナウンスが流れた。健児はその場に座し、座禅を組んだまま浅く速く呼吸を始めた。ローラーを降りても尚、体の奥が騒いでいる。これを鎮めなければ踏み出しからきつくなると思った。三分間の激しい腹式呼吸を終えると内蔵が燃える様になっていた。ようやく全身の辻褄があったのだった。
 大西に付き添われたままゆっくりとした足取りで指定のスタート地点に立つ。幾人かの知った声も聞こえた。しかし健児は周りを見なかった。なぜこんなに緊張しているのか自分でも分からない。
 健児も大西も、北野を待っていた。あの晩別れて以来、全くの消息を絶ってしまった彼が果たしてこの場に来るかどうかは分からない。だが彼が現れた時に、ぶざまな位置でバトンを渡したくない。それは健児の、北野への対抗意識が許さないのだった。

 俺もお前には負けたくない。
| 07:40 | 01:00 | comments(0) | - |